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ECサイトの売上向上に繋がる「離脱率」の改善策

ECサイトのコンバージョン率を向上させるには「離脱率」の改善が重要です。

離脱率とは

離脱率とは、特定ページでユーザーがドメインを離れる割合のことをいいます。
要するに「ユーザーがサイトの中で最後に見たページ」のことです。

離脱ECサイトでユーザーが訪問ページを離脱するタイミングはさまざまですが、商品をカゴに入れた後の購入ステップ中には68.53%のユーザーが離脱しているという調査結果があります。この時点での離脱を減らすことは、ダイレクトに売上アップへ繋がっていきます。

その改善策は『購入完了までのステップを解りやすく簡潔にする』ということです。これだけで離脱率を確実に改善することができます。

参考:31 Cart Abandonment Rate Statistics

なぜユーザーは購入途中で離脱してしまうのか

ユーザーが買い物を途中でやめてしまうのには、大きく分けて3つの原因があります。

1.購入プロセスが長すぎる
2.ナビゲーションが分かりづらい
3.思っていた金額と違う

一般的にECサイトでは「1.カートに入れる→2.情報入力→3.購入完了」この3ステップで完結するのが理想とされています。
しかし、実際には決済や配送の指定など複数ページに渡ることがあり、途中で面倒になって購入をやめてしまうケースも多いのです。日本のECサイトでは平均的に「8つ」ものステップ遷移があると言われます。その結果、カート離脱が「68.53%」になってしまっているのです。

遷移するページ数を出来るだけ減らし、シンプルな購入ステップにすることが改善に繋がることは間違いないでしょう。

入力を出来る限り簡単にする

情報入力の際には、ユーザーにストレスをかけないよう、解りやすく簡潔にすることを心がけましょう。

具体例
・「姓」「名」で分けずに「お名前」という1つのボックスにする
・カナや半角数字を使用する箇所は自動で指定のものになるようにする
・郵便番号を入力したら住所が自動反映されるようにする
・決済方法・配送方法も1つの同じ画面内で指定できるようにする

こうした入力フォームの改善は「EFO(エントリーフォーム最適化)」と呼ばれます。
入力内容の送信時にエラーが発生した際「どの欄が間違っているのか分からない」との意見も多く、離脱の原因になります。入力時にタイムリーなエラー通知を出せるのが理想とされています。システムの都合で難しければ、エラー欄に色を付けたり、赤文字で表示するなど、すぐに修正箇所が分かるようにするべきです。
また、決済方法は可能な限り選択肢が多いほうが便利とされています。カード決済・代金引換に加え、後払いや銀行振込など、ユーザーの利便性をできるだけ優先しましょう。

細かいことのようですが、これらを改善していくことでユーザーにとってのストレスはかなり軽減されていきます。

購入ステップで迷わないようにする

ステップが複数画面に渡る場合、現在のページがどのステップなのか、一目で分かる表示があると良いです。ユーザーが購入完了までを把握できるようにすることで、途中でやめてしまう数を減らすことができます。
カートから最初の入力画面での離脱が多い場合は、ステップの多さが原因であることが考えられます。可能な限り入力内容を簡素化し、ステップを減らせるよう見直しを検討しましょう。

「フォーム一体型ランディングページ」といって、ページの下部に入力フォームがついたものもあります。一体型に変えることで8ステップから3ステップへ簡素化できるものです。これにより購入率が150%~250%も向上したという例もあるようです。カートシステムの改修が難しかったり時間がかかる場合は、一体型フォームから導入・テストを始めてみではいかがでしょうか。

また、購入ステップページでは、他ページへの遷移ボタンは極力なくすこともおすすめします。うっかり押して別ページへ飛んでしまい、再度入力することが面倒になるというケースがあるためです。次ページへ遷移する際、ページ下の「戻る」ボタンは「次へ」よりも小さく控えめにすると、クリックミスを防ぐことができます。

安心・信頼を伝える

離脱の原因のひとつに、「最初に表示されていた金額と違う」という声があります。消費税や送料・その他手数料がいつのまにか追加されていて、最終確認で合計金額にユーザーが驚いてしまうというケースです。商品代金に加え、購入にかかる手数料は明確に、早い段階で表示してあげる必要があります。

注文後、発送・お届けの目安やお問い合わせ先の情報も、購入完了時に見せてあげると良いでしょう。ユーザーが疑問や不安に感じる点を極力なくす思いやりが大切です。インターネット上でも、人と人との「接客」と考え方は同じなのです。

まとめ

以上のような「情報入力ページの最適化」と「購入ステップの簡略化」を実行することで、ECサイトの離脱率を大幅に改善することができます。

一般的な離脱率といわれる「6割」を超えていないから大丈夫、ということではありません。改善することで購入率と売上が伸びることを考えれば、一度見直しをしておいて損はないはずです。
まずは自社サイトでPC・スマホそれぞれ実際に買い物をしてみることで、問題点に気付くことが出来るでしょう。大切なのはお客様への思いやりです。