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ECサイト売上UP! カゴ落ちメールを導入する際のポイント

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ECサイトを運営する担当者にとって、訪問ユーザーの離脱は深刻な問題といえます。米国の調査(調査会社Baymard社)によれば、ECサイトのカート放棄率は70%~80%にも達しているとの結果が出ているほどです。こうしたいわゆる“カゴ落ち”といわれるユーザーを再びサイトに誘導し、購入を促すことは、ECサイトの売上に直結する施策になります。
今回は、カゴ落ちユーザーへの効率的なアプローチ方法として、カゴ落ちメールの導入についてご説明いたします。

「カゴ落ちメール」とは

「カゴ落ちメール」とは別名「リターゲティングメール」とも呼ばれます。ECサイトに訪れたユーザーが、購入するつもりで商品をカゴに入れたにも関わらず、結局購入には至らずに離脱してしまった“カゴ落ちユーザー”に対して送る、フォローメールを指すものです。「お買い忘れはありませんか?」などといったメッセージを添えて「カート内に商品保存中」「在庫あります」と、1 to 1の接客メールを送信するのです。

カート離脱者に再びECサイトを訪れてもらうための一般的な施策としては、これまではリターゲティング広告が主流でした。しかし、気づけばあまり芳しくない全体の広告施策の効果を相殺するためのリターゲティング配信になってしまっている企業は少なくありません。
その点、カゴ落ちメールは直接的に売上を作るための最短ルートといえるでしょう。その効果は、通常のメルマガと比較しても開封率やクリック率、そして売上についても、3~5倍程も高いことがわかっているほどです。

ユーザーがカゴ落ちする理由

ECサイト運営者の頭を悩ますユーザーのカゴ落ちは、主に5つの理由が考えられます。

  1. 購入意欲や優先度による離脱
  2. 費用や配送等の都合による離脱
  3. ECサイトの使い勝手による離脱
  4. サポート体制に対する不満による離脱
  5. ログインできない等サイトの不具合による離脱

このなかでも、離脱の理由として一番多いのが「2.費用や配送等の都合による離脱」です。買い物を進めるうちに 送料や手数料がプラスされ、「思っていたよりも高い金額になってしまった」「送料が高かった」などがよくある離脱理由です。
そして、次に多いのが「1.購入意欲や優先度による離脱」です。カートで離脱するユーザーの約25%がこの理由に該当します。家事や仕事など他のことに忙しく、「あとで買おう」といったん買い物を中断してしまうユーザーは意外と多いのです。

カゴ落ちメールでは、こうした「購入する気はあったが(理由があって)、購入を途中でやめてしまった」ユーザーに対してダイレクトにアプローチすることができる施策ということです。

カゴ落ちメールのポイント

カゴ落ちメール施策を行う上で、大切なポイントを2つご紹介します。

・まずは「タイミング」について

ふつう、カート離脱したユーザーが購入のモチベーションを維持していられるのは、離脱してから【1日以内】といわれています。さらにもっとも購入へと直結しやすいのは、離脱してから【60分以内】です。
つまり、離脱後60分以内にカゴ落ちメールを送る場合と、翌日に送る場合ではその効果は歴然で、購入に繋がる割合は1.5倍~2倍もの違いが出るのです。
具体的な例を挙げると(日本ネット経済新聞社調べ)、国内のECサイトでカゴ落ちメール1通が生み出す売上は、通常一斉送信するメールマガジン1通当たりと比べ、なんと53倍にも及ぶ結果を生み出しました。

・もうひとつのポイントは「メールの内容」

そもそも購入意欲の高いユーザーに最適なタイミングでメールを送ることができるとして、次に考えるべきは「どのような内容のメールを送るか」です。
この場合は、せっかくカートまで来てくれたユーザーが迷ってしまうので、新商品やランキング、キャンペーン商品などのような内容ではいけません。カゴ落ちメールの内容は、そのユーザーが買おうと思っていた商品を買ってもらうことが第一優先事項です。つまり、カゴ落ちメールの内容は、来店に対する御礼と、そのユーザーがカゴに入れた商品のお知らせというシンプルなものを送るのがベストです。

一斉送信するメールマガジンは「大勢に送る同じコミュニケーション」ではなく、「ユーザーそれぞれに合わせたオンリーワンのコミュニケーション」であることが大切です。1回目のカゴ落ちメールにレスポンスがなければ、さらに1日後に今度は割引クーポンをつけたメールを送るなど、ステップを踏んでコミュニケーションを積んでいくことも効果的でしょう。

カゴ落ちメールを導入するために

上述してきた通り、その効果は目に見えて素晴らしいカゴ落ちメールですが、その機能を実際に運用するには、いくつか必要な作業が存在します。

  1. 既存会員データとアクセスログをつなぐ
  2. アクセスログの解析、離脱ユーザーリストを作成
  3. リストをカゴ落ちメールシステムにつなぐ

システムの連携や費用、手間もかかるため、導入をつい先延ばしにしてしまう企業は少なくありません。しかし、カゴ落ちメールを導入しているサイトは、国内ではまだまだ少ないため、ユーザーに対する効果も今だからこその高い効果を得られる可能性は高いのです。

無料で手軽に始められるシステムも登場していますし、導入の際には費用面や今のシステムの互換性を考え、自社ECサイトに合った最適なものを選ぶようにしましょう。