メルマガの作り方|ECサイトで売上アップを狙うポイント
ECサイトのメルマガ配信は、主に2つの役割を担っています。
ひとつは“短期的な売上作り”で、もうひとつが“ファン作りやブランディング”です。
「売りたい」という気持ちを全面に出してしまっては、せっかく獲得した顧客も離れていってしまいます。サイトの運営側が第一に考えるべきは「顧客が楽しんで気持ちよく買い物をしてくれるように」という点です。
目次
RFM分析により配信先を分類、セグメント化する
すべての顧客に同じ内容のメルマガを送信しても効率的な売上アップにはなりません。まずは、メルマガ配信をするために顧客データを分類しておきます。
最新購入日(Recency)・購入回数(Frequency)・購入金額(Monetary)の3軸で、顧客を分類するRFM分析を使用します。まずは大きく3種類ほどに分けておけば良いでしょう。
優良顧客…購入金額も回数も多く、最終購入日も最近
このグループには、一番手厚いフォローが必要です。
年に数回のセールや福袋など、売上を作るチャンスの際に一番価値のあるリストになります。イベント以外でも、例えば「どうしても月末あと少し売上が欲しい」ということがあるかと思います。そんな時に頼りになるのもこのリスト。
ただ“売りメルマガ”を送り続けるだけではいけません。いざという時にこのリストを最大限に有効活用するために、日々のコミュニケーションにこそ力を入れるべきです。ファン作りのためのコンテンツや豆知識など、顧客にとって有意義な内容を心がけたメルマガを定期的に送りましょう。
見込み顧客…お試し品や買い切り商品などを比較的最近に購入
このグループは“育てるべき”重要リストです。メルマガを通じて、顧客との良い関係を築くことを最優先事項とします。
具体的なメルマガの内容としては、例えばダイエット目的の健康食品なら商品の使い方や口コミ、合わせて効果的なストレッチなど。メルマガの役割が「お客様のダイエット成功をサポートすること」だと伝える努力が必要です。
お試し商品を購入したリストには、『ステップメール』が有効です。
- 商品到着の頃
- 商品を使っている最中
- お試し商品を使い切った頃
上記のように、時期を決めて自動で内容が変わるメルマガを配信できるツールを活用しましょう。最終目的は「本商品を継続して購入してもらうこと」ですが、あくまで顧客目線で「かゆいところに手が届く」ような内容を、タイミングを図って送ることが大切です。
美容サプリを販売するECサイトが「お試し0円モニター」を初回オファーとし、この見込み顧客リストの獲得を積極的に行っている例があります。申込後はステップメールを活用し、定期商品への引き上げをする戦略で売上を伸ばしています。
お試し商品からの本商品紹介は「今だけ(ここからのお申込だけ)定期初回半額」など、若干でも“お買い得感”をもたせることが成功のカギです。
休眠顧客…過去に購入したが、以後アクションがない
いわゆる“掘り起こし”リストです。このグループには、新商品の案内やお得なセール情報などを送信し、個別に反応を細かく分析していきます。
複数商品があるなら商品ごとに、あるいは購入金額や時期など、反応があるポイントを見出して今後の接触に役立つデータを加えていきます。
メルマガを作成する際の3つのポイント
顧客の生活リズムに合わせて配信する
『メルラボ』の「メールマガジンに関する意識調査2014」によると、一般的には“20-21時台”にメールを見る人が多いそうです。おそらくは仕事帰りや家事が落ち着くタイミングだと予想できます。「給料日直後や週の後半は反応が良い」などとも言われます。ただ、一般データに縛られ過ぎず、自社の顧客層がどんな生活をしているのかを知ることから始めましょう。
また、見込み顧客リストへのアタックの際におすすめしたいのが、商品を使い切って1週間後のタイミング。なぜかというと、お試し商品は特に「体験日数が短く、体感できる効果が分からない」という声が多く上がります。使用をやめた後に「あの商品のおかげだったのかも」という不調を感じるのが、このタイミングで多いようです。
割引・限定・金額など、数字を明確に記載する
お得なキャンペーン情報を送る際は、そのお得感を数字で明記します。ただ、詰め込み過ぎては結果的に解りづらくなってしまうので、第三者目線で簡潔であることも大切です。
例えば、割引率をパーセンテージで記載するのか、金額で記載するのかによっても反応は大きく違うものです。どちらが自社の顧客に合っているのか、まずは検証してみることをおすすめします。
顧客に役立つ情報を盛り込む
ファンづくりにはこの情報が必要不可欠です。顧客にとっての有益な情報を添えることで、メルマガの価値が上がり信頼関係を築くことができます。
開封率の向上にも繋がることなので、CRMを意識した「顧客が楽しめる内容」が肝心です。
まとめ
まずはグループ分け、そしてグループごとに最適な内容とタイミングで顧客とコミュニケーションしていくのがECサイトのメルマガ戦略です。
コンテンツ力と販売力のバランスを重視し、結果として顧客が快適にショッピングを楽しめるツールにすることを目指しましょう。