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【コンテンツマーケティング】目標設定に必要な「KGI」「KPI」とは?

前回はコンテンツマーケティングの効果測定について書きましたが、今回はその前段階である目標設定についてご紹介します。

目標設定をしようと考えた場合には、まずは行動モデルから考えると良いでしょう。
行動モデルとは「ユーザーがどのようにして商品を知って購入するのか」というプロセスを理論にしたものです。

行動モデルから指標となる数値を考える

行動モデルは「AIDMA」や「AISAS」など、時代や環境や媒体によってさまざまなものが考えられています。ここでは説明も応用もしやすいため、もっとも古典的な行動モデルである「AIDA」を例にします。

「AIDA」は注目、興味、欲求、購買行動という、購買に至るまでの4つのプロセスの頭文字を表したものです。

A……注目(attention)
I……興味(interest)
D……欲求(desire)
A……購買行動(action)
※商品やサービスを知り、興味を持ち、欲しいと考え、購入する。

何かを売りたいと考える場合は、行動モデルに沿ったユーザーの動きをイメージする必要があります。最初に行うのは知らせることで、興味や欲求を引き出し、最終的に購入してもらうことで売上という目標が達成されます。
Web上であれば、これらは簡単に数値化することが出来ます。

A(注目)……セッション、PV、UU、新規ユーザーなど
I(興味)……ソーシャル拡散数、メルマガ登録数、リピーター率など
D(欲求)……サービスページのセッションや滞在時間、サンプル申し込みなど
A(購買活動)……webからの売上

サイトの構造やサービスなどから、運営しているサイトにどのような数値が当てはまるかを考えてみてください。もし当てはまるものが無いのであれば、そこに当てはまる仕掛けを増やす必要があるでしょう。

用語説明:KGIとKPIとは

ものすごく簡単に言えば最終目標と中間目標のことです。

KGI(重要目標達成指標)
事業での最終的な目標のこと。
たとえば「2015年に売上を1億円あげる」などがKGIとなります。

KPI(重要業績評価指標)
事業での中間目標のこと。
KGIを「年間1億円の売上UP」とした上の例を流用すると、「月に1000万円の新規契約」「月の問い合わせを100件」「月の訪問を50件」「月の解約を5%以下」などがKPIとなります。

最終目標であるKGIを設定する

まずはWeb広告やサイト全体での目標(KGI)を設定しましょう。

もっとも単純なKGIは、かけた費用を回収するというものではないでしょうか。仮に100万円をWebの広告費として使用した場合、LTVも考慮した最終売上が100万円を下回っていれば広告としての役目を果たしていません。
コンテンツマーケティングの場合は出足が遅いので、単月での回収にもコンテンツ配信から半年程度は見る必要があります。経験的に1つ目のコンテンツをアップしてから半年経過ごろからセッションへの影響が現れることが多いので、行動モデルことを考えると更に数ヶ月は見たいというのが施策の手伝いを行っている側の本音です。

また、毎回のように書いていますが、コンテンツマーケティングの場合は「売上」という最終的な目標を果たすことが基本的にできません。これは「AIDA」の行動モデルで言えば、注目と興味までがコンテンツマーケティングの分野で、欲求や購買活動はWeb広告の分野となるからです。

そのため、コンテンツマーケティングはWebマーケティングにかけている費用の一部として捉える必要があります。コンテンツマーケティングだけを行う、というのではKGIを達成できない可能性が高くなります。

中間目標であるKPIを設定する

KPIの設定にはサイトの課題をハッキリさせておくことが大切です。
現状の数値を一度割り出してみて、改善ポイントを浮き彫りにしましょう。

例えば新規ユーザーによるセッションは多いが、コンバージョンにまったく繋がっていないのであれば、コンテンツは適していません。この場合は購入を決めてもらうランディングページや商品紹介ページなどを改善するのが良いのではないでしょうか。この場合はコンバージョン率にKPIを設定してください。
施策としてはeBookやサンプルの配布や、購入決定ページの改善が挙げられます。

逆に、コンバージョン率は高いものの新規ユーザーによるセッションがないため売上が伸びないのであれば、コンテンツマーケティングによる施策効果は非常に高いものとなるでしょう。セッションだけでなく、シェア率やキーワード数などの流入に関わる数字にKPIを設定するのが良いです。
施策としては、シェアボタンの追加、コメント欄の設置、親和性の高いさまざまなキーワードでのコンテンツ制作が適しています。

課題となる数字が分かれば、最初に考えた行動モデルに当てはめて何が足りないのかを考えていきましょう。足りないものが分かれば施策も行いやすくなります。

A(注目)……セッション、PV、UU、新規ユーザーなど
I(興味)……ソーシャル拡散数、メルマガ登録数、リピーター率など
D(欲求)……サービスページのセッションや滞在時間、サンプル申し込みなど
A(購買活動)……webからの売上
ここまで理解できなかった場合

そう言われても何をどう判断すれば良いのか分からないという方は、以下のような単純な式に当てはめてみてください。

売上=ユーザー数×LTV(顧客一人あたりの利益)ユーザー数=セッション数×コンバージョン率
LTV=購入回数×1回あたりの購入価格

また、それぞれの課題は以下のようなものでしょう。

セッション数……………魅力的なコンテンツやキーワード数、シェア要素の不足
コンバージョン率………ランディングページや商品紹介ページに問題
購入回数…………………コミュニケーション不足、商品魅力が競合に負けている
1回あたりの購入価格……新商品、ポイント、定期購入、割引購入などの問題

もっと多くの要素を考慮するのが望ましいのですが、これだけの計算でもするのとしないのとでは大違いです。この式のどこに問題があるのかを考え、売上に繋がるKPIを設定していきましょう。

次回予告

次回はコンテンツマーケティングで結果を出すために必要な「キラーコンテンツ」に関して紹介していきます。