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ペルソナの作り方【はじめてのコンテンツマーケティング実践編】
コンテンツマーケティングが初耳レベルだった新人WEB担当者サイトウ、第二の壁は「ペルソナってどう作るんだ?」です。今回ははじめてペルソナを作る時の注意点、また具体的な手順について簡単にまとめました。
WEB関連の仕事に触れるのはこれがはじめて。好きな食べ物はラーメン、ポエムを書くのが趣味。
普段は優しいが、怒るとLINEを五月雨式に送りまくる癖がある。
風邪をひいていなくてもマスクをする。
目次
マーケティングにペルソナが必要な理由
世の中にある商品やサービスは、総じて利用者の利益につながるものでなければなりません。たとえば美容液は「肌に悩みを抱えている女性」にとって大きな利益となるはずですし、メガネは「視力が悪い方」の助けになるはずでしょう。
消費者は大なり小なり「問題」「悩み」を抱えていて、商品の購入によってその問題解決をしようと試みます。だからこそ、企業側は商品開発の際にユーザーを想定する必要があります。
また、自社商品で対応可能な「問題」を抱えた消費者を見つけ出さなければなりません。そのために架空のターゲット=ペルソナが必要なのです。
ケースによって異なりますが、ペルソナは具体的なほど精度が高まると考えられています。
同一カテゴリでも商品によって効果・性能は異なるので、精緻なペルソナでないと、ターゲティングに「ズレ」が生じます。
【ペルソナ作成の前に】「皆からモテたい」は、「結果モテない」
自社商品を宣伝するにあたって「幅広く皆に愛される商品であってほしい」と願うのは当然のことです。基礎化粧品であれば保湿力の高さ、コスパの良さ、成分の安全性など、商品開発でのこだわりが強ければ強いほど、その魅力を多くの人に理解されたいでしょう。
しかし「皆にモテたい」という目標設定でジタバタしている人間が、実際にモテているところってあまり見たことありませんよね? 対象が定まっていない状態で自分の魅力を宣伝しまくっても周りに響かない理由、それはターゲットを広げすぎた故に「PRしている魅力」と「ターゲットのニーズ」に大きなズレが生じているからです。
あなたがモテ術の定番である「ユーモアセンスたっぷりのトーク」で女性とのCV(交際)を得ようと試みたとしても、日々関わる女性グループの大半は「私の愚痴を静かに聞いてくれる人」を求めているかもしれません。モテたい対象を最初から絞ったにも関わらず失敗する、ということももちろんありますが、それなら「なぜオレのトークはモテないのか」という漠然としたテーマではなく「なぜ彼女にオレのトークは響かなかったのか」という具合に、次の課題を明確にしながら改善に取り組んでいくことが可能になります。
【ペルソナ作成のポイント①】「現実(データ)」を一通り知っておく
まずはお客様アンケートを見直そう!
結論から言うと、お客様アンケートをとっているならばそれを見直すのが一番理想的です。無い場合は、既存顧客と一番関わりの多い営業部署などにヒアリングするといいでしょう。とにかくペルソナ作成で参考にするデータは“リアリティ(現実)”にこだわって欲しいのです。
というのも、お客様アンケートなどに目を通していると意外な事実に気づくことが多く、またその疑問が新規顧客獲得の鍵となるケースは少なくありません。
データで「隠れた潜在顧客」が見つかる?
弊社ではコンテンツ企画を練るうえでヒアリングシートを頂戴するのですが、その時に興味深かったのは「うちの基礎化粧品は30代向けという設定でつくったのに、フタを開けてみれば20代の購入者がダントツで多かった」というケース。深くお話を聞いてみると、その理由はシンプルなものでした。質にこだわる30代女性を想定してリッチなテクスチャ(使用感)にし、容器もハイブランドのものを意識し、かつリーズナブル(といっても安くはない)な価格設定にも力をいれたそうです。それが“ワンランク上”に憧れる20代女性のニーズにぴったりはまったようです。
さて、仮にこうした事実が判明したとして「本来のターゲットである30代」の育成を目的とするか、「隠れた潜在顧客である20代」の開拓を目的とするか。ペルソナ作りは改めて自社商品の理解、また今後の方向性を見直すきっかけともなります。
ペルソナはシーズンで変わることも!
データを整理していく際に注目してほしいのは、シーズン毎の顧客の動きです。スキンケア商品を扱う企業様から、次のようなデータを共有して頂いたことがあります。
- 1月:顧客の平均年齢が一気に下がる
- 12月:ギフト関連の商品が売れやすい
1月は臨時収入のあった学生さんによる購入が増えるのでしょうか? 明確な根拠がその時点ではわからなかったものの、1月に突然若い層が増えるという“事実”がまずは重要です。事実があればそれに合わせて「10~12月は1月に向けて若いペルソナに設定しようか」「ギフトを購入する層は、普段の顧客層とどう違うのか」といった具体的なペルソナ設計ができます。
もし購入者の年齢などに変化があるようなら、ペルソナもシーズン毎に変化させていく必要があります。もちろん、すべてをペルソナ化する必要はありません。データで見つけた顧客層の中でも「伸ばしたい!」と思う層の動きにだけピックアップすればいいのです。前回の記事でもお話したように、ペルソナは必要に応じて増減するべきなのです。
【ペルソナ作成のポイント②】まずは箇条書きで文字起こししてみよう
データを整理したら、次はペルソナの骨組みをつくっていきます。「どんな項目が必要かわからない」という方は、次の項目を埋めるよう意識しながら、まずはひたすら箇条書きにしていきましょう。
- 名前
- 性別
- 年齢
- 職業
- 居住エリア
- 収入レベル
- 家族構成/未婚OR既婚
- ライフスタイル(平日・休日)
- 購入における価値観
- 使用するツール(デバイス)
- 使用するツール(SNSなど)
最低限この項目を埋められたら、そこからは枝分かれ先の詳細を決めていく作業です。
職業の項目なら、例えば”エフライ子(28歳女性)”はアパレル企業の企画職でチームリーダーをしている→帰宅はいつも21時以降と遅い→年齢を重ねるにつれ疲れがとれにくくなった(悩み)→帰宅時間は早められないが、健康的な生活をしたいと考えている(課題)などなど……
このようにペルソナの情報から派生する悩みや課題は、今後制作するコンテンツの中で解決方法を提案していくことになります。
弊社(F.LIGHT)ではお客様から頂いたヒアリングシートをもとに、簡単な骨組みの部分の部分をご提案します。そこからのブラッシュアップは、データのご共有などお客様のご協力なしには不可能です。弊社のような企業に依頼せずすべて社内で制作する最大のメリットは最新のデータをスムーズに得られること、またそのデータを制作チームに即浸透させられることなので、ペルソナを作られる際は積極的に他部署との情報交換などを行って下さい。
【ペルソナ作成のポイント③】写真やストーリーでペルソナを肉付けしよう
ペルソナをつくるメリットとして「社内で施策の方向性を明確化できる」という点が挙げられます。具体的であるほど、施策(ペルソナ)に関する議論の質が高まりますし、社内での認識のズレも発生しにくくなります。
施策内容を正確に伝えるという意味も含め、ペルソナには「イメージ写真※」また「購入に至るストーリー」を簡単に添えておきましょう。
※有名人などの写真はペルソナに想定外のイメージづけをしてしまう可能性があるので、使用を避けて下さい
社内外への報告は”わかりやすさ”が重要!
例)ペルソナシート
ペルソナシートを作成しておくと、社内での報告などがスムーズになるのでオススメです。
内容はここまでで挙げた項目を簡単にまとめておけば十分です。ペルソナが複数に増えてきた場合は、各ペルソナがひとつのファイルおよびシート内で確認できるようにしておくと便利ですよ。
例)コンテンツ企画シート
ある程度ペルソナや、各ペルソナに向けたコンテンツが蓄積されてくると一括で管理するのが難しくなります。逐一企画進行に関わっている人はある程度感覚で把握できる場合もありますが、報告を受ける側や企画振り返りの場面ではそうもいきません。以下の情報を1画面内で確認できるのが(作業効率的に)理想です。
- ペルソナ
- 記事カテゴリ
- 記事タイトル
- メインキーワード(記事毎)
- メインキーワードの検索ボリューム