【SEO】「キーワード出現率」という幻想から抜けだそう
更新日:2017.01.10
SEO業界にはキーワード出現率という幻想があります。
最近読んだSEO対策の本(2015年発行)にも書いてあったので、未だにキーワード出現率という幻想を信じている方が多いのかもしれません。実際に行うという前提をもって検証してみたので、参考にしてみてください。
キーワード出現率とは
キーワード出現率とは「ページの中にSEO対策をしたいキーワードが何パーセントあるとSEO効果が高まる」というものです。
エフライト内部でも、数年前まで何度かこの話題があがりましたが、結局のところ「気にしなくていい」という結論に落ち着いています。なぜか言いますと、理想とされるパーセンテージに近づけようとすると、さまざまな弊害が生まれてしまうからです。その中には「増えすぎるとスパム扱いされる」というものもあります。
理想とされている数値にはバラつきがありますが、概ね5%程度をメインにしています。この出現率というのは、1000文字の場合に50文字、ではありません。ページ内の単語数から考えるのが出現率です。単語数はおおよそ文章量の1/2~1/3程度なので、1000文字だと25回~17回程度です。
仮に「コンテンツマーケティング」という12文字の対策をしようとした場合、12文字×25回で300文字を占めることになります。1000文字の文章の300文字が「コンテンツマーケティング」となるため、かなりクドくなってしまいます。
試しにキーワード出現率を確認してみた
実際にどの程度のキーワードを使用しているのか、以前書いた記事で確認してみました。対象は『KGI、KPIによる目標設定|コンテンツマーケティング』という記事です。
この記事は「KGI KPI」という検索数590の複合キーワードで、現在16位という微妙な位置につけています。10日ほど前は17位だったので、この辺りの順位で落ち着いている記事です。(※検索数はGoogleアドワーズ使用)
「1ページ目に持って行きたい」という気持ちがあるので、試しにこの記事でキーワード出現率をチェックしてみました。
使用ツール:キーワード出現率チェック | SEOチェックのためのSEOツール集 ohotuku.jp
使用ツール:ファンキーレイティング[FunkeyRating] | 出現率チェックができる無料SEO対策ツール – FunMaker[ファンメイカー]
結果として、2つのツールで40回ほど追加する必要があるとの結論が出ました。今の文章がベストかどうかはともかく、2500文字程度の文章に更に40回追加するとかなりクドい文章になります。
ちなみに「マーケティング」「コンテンツ」「サイト」というキーワードが多いのは、本文ではなく左カラムやメニュー、前後記事、関連記事なども含んでいるためです。タイトルと本文の合計では、それぞれ15回以内に収まっています。
実際どれぐらいのキーワード出現率のサイトが上がっている?
試しに「KPI KGI」という複合キーワードで検索したとき、上位からどのような出現率になっているのか調べてみました。ちなみに、検索には私のPCを使用したので、実際の検索順位とはやや違う可能性があります。
検索順位 | KGI出現率 | KPI出現率 |
1位 | 1.43% | 1.54% |
2位 | 4.12% | 4.71% |
3位 | 1.33% | 1.67% |
4位 | 1.32% | 1.67% |
5位 | 1.26% | 1.77% |
6位 | 0.8% | 0.94% |
7位 | 1.49% | 2.4% |
8位 | 2.75% | 2.87% |
9位 | 2.48% | 3.44% |
10位 | 0.51% | 1.3% |
20位 | 3.13% | 2.85% |
30位 | 0.86% | 0.52% |
40位 | 1.41% | 2.01% |
50位 | 2.64% | 3.12% |
100位 | 0.47% | 2.98% |
※使用:キーワード出現率チェック | SEOチェックのためのSEOツール集 ohotuku.jp
他の要因もあるので一概には言えませんが、出現率がなんらかの影響を及ぼしているとは考えにくいバラつきです。少なくとも5%を達成しているものはありませんでした。
この検証からもキーワード出現率がさして影響を持たないということは分かって頂けるのではないでしょうか。
まとめ
キーワード出現率を気にする必要はありません。
何らかの影響を持っている可能性はありますが、キーワード出現率を気にすることで発生するデメリットの方が大きいです。コンテンツやブログなどを作成する際には気にせず書いて、キーワードを使ったほうが分かりやすい場所に追加する程度にすることをオススメします。