【SEO最新情報】Googleツールバーのページランク廃止による影響について
2016年4月15日をもって、Googleはページランクを表示する機能をGoogleツールバーから完全廃止することを決定しました。今現在はまだページランクが表示されているページでも、いずれ表示されなくなる見込みです。なお、このページランクのデータ更新は、2013年12月の更新を最後にアップデートがされないままになっています。
今回なぜページランクは廃止されることになったのでしょうか。また、SEOにどのような影響を与えるのでしょうか。
ページランクとは
ページランクとは、被リンクの量と質をもとに、Webサイトにあるページの価値を評価した指標です。被リンクの量と質が高ければ高いほど、ページランクは高くなり、最小0~最大10までの11段階で評価が分かれていました。
これはGoogleが検索結果順位を決めるアルゴリズムの1つとしている指標です。多くのページからリンクされているページは、それだけ多くのサイトから情報の価値が認められていると判断されます。それはすなわち「重要度が高いページ」と評価されるのです。
単純にリンク数の「多い少ない」だけではなく、1つ1つのリンクの質も評価対象です。より重要度の高いページからのリンクは評価が高く、そのリンク先ページの重要度も上がります。
以前はこのページランクが高いことは、SEO業界ではひとつのステータスでした。ページランクの高いページから被リンクを貼ることが、SEOには効果絶大だとされていた時代です。
しかし今では、コンテンツの質を重視しているなどとよく言われる通り、無理な被リンクは逆にペナルティの対象ともなりえるようになりました。
なぜ廃止に至ったのか
ツールバーのページランク廃止は、ひとつには「現在のランキングアルゴリズムを構成する重要な要素ではない」という理由がひとつ挙げられます。前述の通り、今のアルゴリズムは、「被リンクの数や質」ではなく、「コンテンツの質や量」を重要視しています。
ツールバーのページランクも、かつではアルゴリズムの1つだったとはいえ、実際は「ページランクが検索流入や集客に大した影響を与えない」ということは、以前から知られている事実でした。
ページランクが「5以上」が良しとされていても、「2」や「3」のサイトでも検索結果の上位に表示されているサイトも少なくありません。ページランクが低くても、コンテンツの質などにより、コンバージョンがよく発生するアフィリエイトサイトなども数多く見られました。
つまり、ツールバーのページランクは実際に検索するユーザーの利益とは決して完全一致していなかったということがいえるのです。その事実に気づき始めたSEOに携わる方々を中心に、ツールバーのページランク利用者が減少していったことが廃止の理由といえるでしょう。
SEOへの影響は
検索結果の順位を決める要素として、今回廃止されるページランクとは別に、ランキングアルゴルズムとしての非公開のページランクというものがあります。SEO業界では、これを『リアルページランク』と呼びます。今回のツールバーのページランク廃止は、このリアルページランクにはまったく影響しません。Googleにとってこのリアルページランクこそが、検索順位を決定するための重要な指標なのです。
今後は、ペナルティともなりえる被リンクの数にこだわるのではなく、ひとつでもユーザーの求める情報コンテンツをサイト内に増設していくことが求められています。更新頻度を意識しながら、ユーザーにとって有益な情報を発信(更新)し続けているサイト作りを意識することが大切です。
ツールバーのページランク廃止による影響を受けるのは
SEO自体に影響はないものの、今回のツールバー廃止は、中古ドメインやリンクを販売する業者には影響があるだろうと予想されています。ランキングアルゴリズムの重要な要素でこそなくなったとはいえ、いまだに価値ある優良なドメインリンクは外部リンクとして必要な場合も多いのです。
ツールバーのページランク指標が使えなくなることで、中古ドメインを探している買い手は、商品選定が難しくなるでしょう。より効果的な外部リンクを購入したいウェブマスターもまた、リンク選びの基準を失い、選定が難しくなることは必至です。
3~4か月ごとに更新されていたツールバーのページランクに反応する時代は終わりを告げました。これからは、あくまで「ユーザーの満足度」を意識した“本質的な”SEOを考えるべき時代になりそうです。