【リスティング広告】“上手に伝える“報告レポート作成のポイント
リスティング広告とは、あらゆる作業に膨大な時間と労力を要するものです。特にレポート作成は、意外と時間や手間がかかる作業であり、既に実感されている方も多いことでしょう。
また、社外社内を問わずリスティング広告のことをよく知らない人にとって、分かりづらい内容になってしまっていることも少なくありません。
今回は、リスティング広告の報告をする際におさえておくべき、報告のためのハウツーをご説明します。「報告のポイント=運用でおさえるべき重要ポイント」でもあります。より良いリスティング広告の運用にも繋がることですので、是非とも覚えておきましょう。
目次
リスティング広告報告の基本
レポート報告をする際には、リスティング広告をよく知らない相手にとっても分かりやすく、興味深い内容であることが理想です。
「インプレッションが10,000で、クリックが500で…」などといった細かいことには、「分かりづらい」という印象を持たれてしまいがちです。極端な例を挙げれば、報告をする相手が決済の責任者であるなら、リスティング広告の“費用対効果”の報告だけでも十分だったりもします。同じように、リスティング広告をよく知らない相手が一番知りたいことは「リスティング広告は効果があるのか、ないのか」ということなのです。
まずこの点を踏まえた上で、報告の基本を覚えていきましょう。
①まず始めに数値的な総括を伝える
報告をする際には、まず総括としての数値結果を伝えることから始めます。全体として「前月の状況はどうであったのか」という情報を数値で説明します。例えば「コンバージョン数が100件増えた」「検索数が20%減少したが獲得率は1%上がった」というイメージです。効果を表す数値結果は、“良い”“悪い”が誰にとっても明確なものです。冒頭で全体感が伝わっていると、その後の報告の理解も深まりやすくなります。
②数値の変化を伝える
数値的な総括を冒頭で伝えたあとは、次にその数値が変化したポイントに触れます。例えば、「このキーワードからのコンバージョンは、ページを変更してから獲得率が1%上がり、30件の増加」というイメージです。
月単位でレポートを作成することが多く、比較も月ごとにしている運用担当は多いはずです。「何が」「どのくらい」「どのように」この3つを簡潔にまとめて伝えます。
数値の変化というと、インプレッションからクリック、平均掲載順位などあらゆるものが該当しますが、すべてを伝える必要はありません。優先するべきなのは“相手にとっての収益に直結する変化”と覚えておきましょう。
さらに、変化のあったポイントを報告書に記載する際には、比較元となるデータも添えておくことが大切です。「CV500件(前月比+100件)」などというように、誰が見ても変化が分かるよう明記することをおすすめします。
③要因の分析と対策を伝える
数値の変化を伝えたら、次は「なぜ変化したのか」という根拠を伝えます。数値が変化したということは、必ず何かしらの理由が存在するはずです。「コンバージョン数の増加は、○○というキーワードのトレンドが上昇し、250%も検索数が増えたから」といったイメージです。この変化を分析し、運用担当者がどのようなアクションをおこしたのかを伝えます。「検索数が増加し、獲得効率も好調だったため入札価格を50円上げた」というイメージです。こうした分析と対策済みであることをしっかり説明すれば、相手は仮に悪化したポイントがあっても前向きな運用をしている印象をもってくれるはずです。
最後に、レポート報告している期間から今月の「今」はどのような状況なのかも報告を添えて、今後の運用についての戦略を伝えます。
リスティング報告書の作成に役立つツール
リスティング広告は、入稿や入札管理、レポ―ティングなど作業ボリュームの大きな仕事です。本来であれば、全体の戦略をゆっくり考え、ページの最適化もしつつ、早々にコンバージョンの最大化を図りたいところですが、実際そうもいかないのが実情です。
そこで、膨大なリソースを要するリスティング広告運用の不可を軽減してくれるお役立ちツールをいくつかご紹介します。
【glu】
(http://glu.atara.co.jp)
リスティングレポートの作成を自動化してくれるツールです。今までレポーティングにかかっていた手間と時間を大幅にカットすることができます。レポートのテンプレートは、いま現在使用しているExcelデータをそのまま完全にカスタマイズ、自動化することができる優れものです。
【L2Mixer】
(http://www.l2mixer.jp/)
ついうっかり見逃してオーバーしてしまうこともあるリスティング広告のアカウント予算。このツールは、予算機能を備えた便利ツールです。月の予算を設定しておけば、自動で毎日のコスト管理をすることが可能です。さらに、複数アカウントにも対応しているので、アカウントをいくつも抱える運用担当者には特におすすめです。
【THREe】
(https://three.ne.jp/)
これは、最適な入札を自動で行ってくれるお役立ちツールです。日々変化する競合状況やクリック単価は、運用担当者なら誰もが目を離すことができません。手作業で入札管理を行う場合、専属がいても良いくらいの重要事項です。このツールなら予算と目標効率を設定するだけで、最適な入札調整をしてくれます。
分かりやすい報告書を作り、伝わりやすい説明ができるようになると、運用担当自身も頭の中でさまざまな要素が整理できるようになり戦略も固まるようになるはずです。リスティング広告がもたらす効果を全体の戦略の中で俯瞰的に捉え、どうあるべきかを改めて考えるきっかけになるでしょう。