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RSS配信のメリット・デメリットとアクセス解析の手順

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「RSS」というものはメディアを運営している人ならばたいていが知っていることでしょう。そのRSSを使った「RSSリーダー」にはさまざまな種類のサービスが存在しており、ほとんどが無料で気軽に使えるものばかりです。
インターネット上にある膨大な量の情報を収集する効率的な手段として、RSSリーダーを利用しています。RSSリーダーに登録しておくだけで、興味のあるブログやウェブサイトの最新更新情報を知ることができます。
では、今回はそのRSSのメリットとデメリット、そしてサイト運営に役立つであろうRSSのアクセス解析の方法についてご紹介します。

RSSとは

RSSとは、簡単にいうとブログやウェブサイトの更新情報を購読ユーザーにお知らせしてくれるデータ形式のこと。最近では、ほとんどのブログにこのRSS機能がついています。

RSSは、XMLという1つのファイル形式を指します。そのXMLファイルの中に記述できる情報は、ブログやウェブサイトの「エントリ情報」です。
だいたいのRSSが「ブログの最新アップ記事」や「最新ニュースの記事」などを送信するために利用されています。

RSSを利用して配信するメリット

RSSのメリットとしては、ブログやウェブサイトの更新をした際に、わざわざサイトへ訪れなくても自動で更新情報を届けられるという点です。
購読ユーザーにとっては、サイトへ訪れたのに更新されていなかった、などという無駄手間が省け、RSSの最新情報の中から欲しいものだけを購読すれば良いのです。
ブログもニュースサイトもどんどん増えていく中、自分に必要な欲しい情報だけを収集するには効率が重要になってきています。RSSは、効率的な情報収集の面で考えると非常に便利なツールなのです。

RSSを利用して配信するデメリット

購読ユーザー側、つまりRSSリーダーを利用するユーザー側からすれば、RSSのデメリットはほとんどありません。不要な必要以上の情報が届くのであれば、設定を変更するなり解除すればよいだけです。

しかし、サイト運営側にとってはデメリットになる点があります。それはなにかというと、コピーサイトにせっかくの最新記事を完全にコピーされてしまう可能性があること。

詳細を説明しますと、RSSにはブログやニュース記事の「全文配信」と「一部抜粋配信」の2パターンがあります。RSSリーダーで届ける最新更新情報の表示を、「RSSですべて読めるようにする」か、「一部冒頭の興味を引く部分だけを読むことができるようにする」かの選択が可能です。

注意してほしいのが「全文配信のリスク」です。
全文配信にすることで、最新記事の画像や記事コンテンツが無断で丸々転載されてしまう可能性が高まります。Googleから「重複コンテンツ」とみなされることにあります。最悪の場合、本家であるこちらの記事コンテンツがGoogleから評価を下げられてしまう恐れがあるわけです。自社サイトは検索結果に表示されなくなり、コピーサイトが上がってくる……といった事態にもなりかねません。

このデメリットやリスクを回避するために、RSS配信設定は「一部抜粋配信」にしておくことをおすすめします。
今のところ、WordPress以外のブログサービスでは、RSSフィードの設定はサイトの運営企業が自由に選択できます。ちなみに、無料ブログで有名な『はてなブログ』は、RSSでの更新情報は全文配信のみしか選ぶことができません。

RSSからのアクセス解析はここに注意!

購読ユーザーにとっても大変便利なRSSツールですが、それすなわちRSSこそがファンユーザーにとってサイトへのアクセスの入り口になっていると言うことができます。
RSSの利用状況や、RSSからのサイトアクセスを解析することが、自社のウェブサイト改善やより良いウェブサイト運営に繋がることでしょう。
しかし、RSSは通常のウェブページであるHTMLファイルと同じようにアクセスを解析することが難しいです。RSSからのアクセスを解析する際には、以下のような2つの注意点があります。

RSSによる更新チェックがアクセス数にカウントされる

1つは、RSSリーダーによる定期的なアクセスが発生すること。
パソコンやスマートフォンに落として使うRSSリーダーは、ユーザーがその記事内容を読むかどうかに関わらず、定期的にサイトのRSSにアクセスし、更新があるかどうかをチェックする仕組みになっています。そのため、RSSのアクセス数を単純にカウントしたところで、こうしたRSSによる機械的な定期アクセスが含まれてしまうのです。

複数ユーザーのアクセスがうまくカウントされない

2つめに複数のユーザーがRSSに登録していても、解析上のアクセス数と合致しないケースがあるということ。
WebサービスタイプのRSSリーダーの場合、たとえ複数ユーザーが登録していたとしても、更新チェックを1回にまとめて行うので、解析上では「1回」としかカウントされません。

では、RSSを経由してどれくらいのユーザーがサイトにアクセスしてくれているのかを知るためにはどうするべきなのでしょうか。

RSSからのアクセスを正確に解析するには

RSSからのアクセス解析には前述のような問題点があります。
解決策の1つとしては、RSSからのアクセスに専用のリダイレクトURLを用意することです。そうしたURLをRSSの各記事のURLに指定しておくことで、RSSを経由したアクセスのみを解析ログの中から見つけることが簡単にできるようになります。

また、URLのクエリ文字列に識別可能なデータを埋め込むという方法もあります。たとえば、URLの末尾に「ref=rss」のようなクエリ文字列をRSS内のURLに設定しておくとします。そのURLのアクセス解析データから、アクセス元がRSSか否かを見極めることができるようになります。

今や当たり前ともいえるRSSリーダー。ウェブサイトを訪れるユーザーにとっては欠かせない便利ツールとなってきています。そんなRSSを、ウェブサイト運営者にとっても便利で有益なものとして利用できるよう、しっかりとアクセスデータの解析もできるようにしていきましょう。