【ECサイト】既存顧客に向けて行いたい4つのアフターフォロー
ECビジネスは実店舗や販売員を手配する必要がなく、サイトの準備だけで比較的手軽に始められる点が魅力のビジネススタイルです。
しかし、サイトをオープンした後は、ただ放っておけばいいというわけにはいきません。ECサイトの売上を伸ばすために、ECサイトの運営は何をするべきかを押さえておきましょう。
目次
注目すべきは既存顧客へのアフターフォロー
新規顧客を集めるには、広告費という莫大なコストが必要不可欠です。初めのうちは利益をほとんど確保できず、下手したら先行投資になる可能性もあります。
一般的に、新規顧客を集めるためには「既存顧客の5倍のコスト」がかかると言われています。見かけは売上が上がって伸びているようでも、新規顧客の割合が多いと利益がほとんど得られないというケースも少なくありません。
ある程度の顧客を集めたら、一度購入してくれた顧客にリピート購入を促しましょう。顧客生涯価値(LTV)を伸ばす施策に取り組むことが、利益を直接伸ばす近道です。
既存顧客へのメールマガジン施策
ECサイトで商品を購入後、たいていのショップからはメールマガジンが届くかと思います。一般的にはアフターフォローや、大勢に配信しているのが見え見えの内容が多い印象があるのではないでしょうか。メルマガ慣れしている顧客は、そのような“退屈な”メールマガジンは開封さえしない習慣をつけてしまっています。
そこでECサイトの運営担当は、メールマガジンを読んでもらうためにちょっとした工夫が必要です。既存顧客をセグメントで分けてリスト化し、そのリストごとにメールマガジンの配信内容を細かく変えると良いでしょう。
具体的なセグメント例ですと、以下の4パターンがおすすめです。
- 新規購入の顧客
- 2回以上購入した顧客
- ロイヤルカスタマー
- 休眠顧客
企業ごとにルールを設定し、購入金額や頻度によって顧客リストをセグメントしてみましょう。
パターン1 新規購入顧客へのアプローチ
一度購入してくださった顧客への最初のアプローチは、アフターフォローに努めるのが賢明です。購入後に「商品は届きましたか」と伺い、さらに数日後に「使用してみていかがですか」など、おすすめの使い方などを添えて送ります。
また、お試し商品などを購入している顧客には『ステップメール』という自動で送信日時を設定できるメールマガジンも有効です。
パターン2 2回以上購入した顧客へのアプローチ
こちらのリストは、以前購入した商品のセール情報やクーポンなど、お得情報を送るのが効果的です。また新商品のご案内など、リピートに繋がることを意識したコンテンツにするのが良いでしょう。
パターン3 ロイヤルカスタマーへのアプローチ
商品をリピートして何度も購入し、また購入単価も高い顧客をロイヤルカスタマーと呼びます。こちらのリストはパターン2と同じ内容のアプローチでも問題はありませんが、可能であれば「特別感」のある内容が好ましいです。日頃のご愛顧への感謝が伝わるよう意識することが大切です。メールマガジンだけではなく、手書きの手紙やDMなど顧客の手に直接届く方法も良いでしょう。
ECサイトの売上と利益を一番効率的につくってくれるのが、このロイヤルカスタマーです。多少の手間をかけてでも、ロイヤルカスタマーに対してのアプローチは手厚くやっておくべきです。
パターン4 休眠客へのアプローチ
企業によって定義は異なりますが、例えば「直近3ヶ月以上購入をしていない」リストを休眠客とします。このリストへのアプローチは、メールマガジンに目を通してもらえていない可能性が高いです。そのため、メールではなくDMが効果的でしょう。限定割引やクーポンなどで、再度サイトへ来てもらうための施策を考えるべきです。
既存顧客向けコンテンツマーケティング
「買ってほしい」という魂胆が見え見えのメールマガジンばかりでは、顧客は離れていってしまいます。そこで必要なのが、顧客を“ファン”にするための試みです。
販売する商品に関連する質の高いコンテンツを提供することが、顧客との関係を築く最大の武器となります。
商品を売るためではなく「新規顧客の悩み解決」や「既存顧客を楽しませる」といった目的のコンテンツを提供します。
具体的には、サイト内にコラムページを設置したり、SNS公式アカウントによるコミュニケーションイベントを行ってみたりなどの施策がおすすめです。SNSで写真投稿を募り、プレゼントキャンペーンをするのも良いでしょう。
こうした購入後のアフターフォローをしっかり実施していくことは、顧客の信頼に繋がります。信頼されるECサイトであれば、顧客はまた「購入したい」と思ってくれるはずです。また、顧客からの感想や良い口コミは、更なる新規顧客をも呼び込みます。顔を見て販売・購入することがないECサイトだからこそ、顧客へのアフターフォローにはおもてなしの心がとても重要です。