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LINE@が料金プラン変更。今までとの違いと、想定される影響は?
LINE@が、2016年7月から料金プランを変更しました。「実質値上げ」との声も多く聞こえてくるこの新料金プランとはどのような内容になっているのでしょうか。今回は、今までとの違いと、今後想定される影響を考えてみます。
旧と新、料金プランの比較
従来の料金体系
これまでLINE@の料金プランは「無料プラン」と「有料プラン」の2種類でした。
無料プラン
費用:初期・月額ともに無料
メッセージ送信数:月に1,000通まで
機能:タイムライン投稿に制限なし
有料プラン
費用:初期0円/月額5,400円
メッセージ送信数:無制限
機能:無料プラン機能+リッチメッセージ送信、アカウントページ内広告枠など
これからの料金体系
2016年7月からは、「フリー」「ベーシック」「プロ」の3種類の料金プランに変わります。
フリープラン
費用:月額0円
メッセージ送信数:月に1,000通まで
機能:タイムライン投稿月に4回まで
ベーシックプラン
費用:月額5,400円
メッセージ送信数:友だち5,000人まで無制限
機能:タイムライン無制限
プロプラン
費用:月額21,600円
メッセージ送信数:友だち100,000人まで無制限
機能:タイムライン無制限
6月末日の段階で無料プランのアカウントは7月1日に「フリー」へ、有料プランのアカウントは友だち数にかかわらず「ベーシック」に移行される予定です。
LINE@の料金プラン変更で何が変わるの?
大きく変更になったところは、無料プランに「友だち数に応じてメッセージ送信数の制限がついた」という点と、「タイムラインの制限がついた」という点です。
たとえば、現在有料プランを契約中で、友だち数が5,000人を超えた場合は、「プロ」への切り替えをすれば、メッセージ送信ができるようになります。現在有料プランを契約中で、すでに友だち数が5,000人を超えていても、2016年7月中まではメッセージの送信が可能です。8月以降も継続してメッセージ配信をしたいのであれば、該当アカウントは7月中に料金プランを変更しておきましょう。
続いて、無料アカウントにタイムラインの利用制限が付いたという点です。無料アカウントは、タイムラインの投稿数が月に4回までというルールになります。カバー画像やメッセージのタイムライン同時投稿をオンにしていると、今後は投稿数としてカウントされてしまうので注意しましょう。
新料金プランによる影響は?
無料プランを契約していたアカウントは、おそらく今まで通りの使い方をしていると、すぐに有料プランが必要になってしまう可能性が高いです。無料アカウントのほとんどがメッセージ送信数に制限があるため、タイムライン投稿でコミュニケーションを図ってきたケースが多く、今回の料金プラン変更で窮屈な思いをするアカウントは増えるでしょう。こうしたアカウントからすれば、「実質有料化」というのも納得できるところです。
まず個人や小規模で運営しているLINE@アカウント、主にタイムラインをファンとの交流の場として利用しているアカウントは、月に4回では不足が発生するために今までのようにタイムライン投稿を続けるには、最低でも月額5,400円が必要になります。
これにより、タイムライン投稿によってファンとのコミュニケーションを楽しむこと自体を目的としていたアカウントの多くが、アカウントを閉鎖せざるをえない状況が予想されます。すでにこうした無料アカウントは、LINE@からTwitterへの移動が始まっているともいわれています。
新料金・新機能のメリットとは
数十万人の友だちやファンを持っていて、LINE@で大きな利益を上げられるようにまでなっているLINE@アカウントには、「月額5,400円」はそこまで大きな痛手ではないはずです。アカウントの存続は問題なくクリアできるところでしょう。
さらに、上述の通りある程度既存の無料アカウントが減り、LINE@への新規参入にもブレーキがかかる可能性があります。今現在多数の友だちやファンを持っているアカウントは、今後さらにその繋がりを維持しやすくなったと考えることもできます。
追加される新機能追加としては、「プロ」プランを契約すれば「セグメント配信」と「統計機能の属性表示」が利用可能になることです。今までは不透明だった友だちやファンの中から、「誰に届けるか」を細かく選択することができるようになります。さらに属性表示により、自分のアカウントと繋がる友だちに「どんなユーザーがいるか」がわかるようになるのです。
今後、本格的にLINE@でビジネスやコミュニケーションを狙うアカウントにとっては、良い環境が整っていくであろうことは間違いありません。今回の料金プランの変更は、単なる娯楽としても個人でカジュアルに利用できるSNSツールから、明確な目的と戦略をもった立派なマーケティングツールへと進化を遂げていくきっかけともいえるでしょう。